沖縄歴史文化研究会

琉球の歴史、文化、首里城など幅広く沖縄について学んでいます
八重山毎日新聞社
(c)

ヤシガニ、大型オス個体減少 遺伝的多様性も明らかに


オスの大型個体への高い捕獲圧で性比のバランスが崩れているヤシガニ(資料写真)

 国内では先島など琉球列島に生息するヤシガニの資源状態を明らかにしようと県立芸術大学などの研究グループが調査を進めてきた結果、大型のオス個体がほとんど観察されず、大型オスに対する高い捕獲圧により性比に偏りが生じていることが分かった。繁殖活動に影響している恐れがある。一方で遺伝的交流が広いことも判明、研究グループは「各地域で適切に資源管理が行われれば、個体群の縮小が進んだ場所でも将来的に幼生の加入によって回復につながる可能性がある」としている。

 ヤシガニは、近年の過剰捕獲や開発など生息環境の悪化によって資源量が減少。環境や沖縄県のレッドデータブックで「絶滅危惧Ⅱ類」、水産庁発刊の野生水生生物に関するデータブックで「希少種」に位置付けられている。

 県立芸術大学の藤田喜久准教授らの研究グループは2014年から15年にかけ、伊江島と宮古島、来間島、水納島、石垣島、鳩間島、西表島、与那国島で調査を実施。30個体の性比とサイズのデータ解析を行った。

 その結果、水納島以外では胸長4㌢以上の大型のオス個体はほとんど記録されず、全体として性比がメスに偏っていた。研究グループは「このような傾向は繁殖行動の変化や配偶子数の減少を通じて再生産に悪影響を与えることが分かっている」と指摘する。

 藤田准教授によると、オスはメスより同じ年数でも1.5倍大きくなる。メスは自分より大きなオスを繁殖相手に選ぶため、大きなオスがいないと繁殖できなくなる恐れがあるという。

 一方、非致死的方法で10数個体から採取したサンプルを元に、ミトコンドリアDNAの配列を用いた解析に加え最新の集団ゲノム解析の結果、全体として幼生の行き来による生息地間の結びつきが広く維持されていることも確認された。ヤシガニは、幼生期に1カ月程度、プランクトンとして海中にいることが知られている。

 ただ、藤田准教授によると、石垣島と水納島では交流が比較的制限されている傾向が出ており、「小さな海流の影響があるかもしれない」との見方を示した。

 今回の調査結果を受け、研究グループは「一部地域(宮古島市、多良間村、石垣市)で定められている保護条例などによる保全策を、琉球列島全域に拡大して適用する必要がある」と提言している。

 研究成果は22日、学術雑誌「サイエンティフィック・リポーツ」(電子版)に掲載された。

 ヤシガニは、オオヤドカリ科に属する世界最大の陸性十脚甲殻類で、国内では主に沖縄県以南の島しょに生息している。


2020-06-26 09:32:15
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36529/

貸物件稼働率96.6% 前年比2.9ポイント減、高水準で推移


石垣市内の賃貸物件稼働率

 【那覇】㈱おきぎん経済研究所が23日に発表した2019年賃料動向ネットワーク調査で、石垣市の賃貸物件稼働率は前年比2.9ポイント減の96.6%となり、宮古島市(99%)、豊見城市と東南部(97%)に次いで高かった。稼働率は賃貸管理会社への管理物件状況をヒアリングして算出。海上保安庁の配置増員に伴う借り上げ需要の増加以降、石垣市は高水準で推移している。

 住宅の賃料は建築後1年以内の新築物件の1Rと1LDKで同15.1%減の4万8900円、2Kと2LDKで同5%増の7万8200円、3Kと3LDKで同31%増の9万8400円。中古物件はそれぞれ同2.3%増の4万9400円、同10.9%増の6万4300円、同0.7%増の7万4700円。

 全体的に物件は不足気味。特に大型商業施設などがあり、利便性のいい真栄里、平得、登野城、大浜地域などは人気が高い。

 一方、新築・中古ともに賃料が高水準で、一部では安い物件への住み替え相談も増加傾向にある。

 店舗や事務所の平均坪単価は同8.7%増の7500円だった。

 県内の新設住宅着工戸数1万4243戸のうち貸家は8583戸で前年度を19.5%下回り、3年連続の低下となった。1万戸を下回るのは12年度以来。石垣市は前年比18.9%減の562戸だった。

 調査は県内の賃貸物件を扱う不動産会社13社16店舗(管理戸数・3万2908戸)を対象に昨年9月からことし5月にかけて各地域の部屋タイプ別の賃料水準や稼働状況などをヒアリングし、主要地域の賃料動向や相場観などをまとめた。1998年から毎年行っており、今回で22回目。


2020-06-26 09:27:46
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36528/

石垣市教委 発掘調査報告書を刊行


最新の知見入りの看板を設置したフルスト原遺跡=25日午後、石垣市大浜の同所

 石垣市教育委員会は、市内の遺跡や古墓など3カ所で発掘調査を行い、それぞれの成果のまとめとして『フルスト原遺跡ー史跡整備に伴う発掘調査報告書ー』、『川平大兼久古墓群ー川平子育て支援施設整備事業に伴う発掘調査報告書ー』、『登野城遺跡ーホテル建築に伴う緊急発掘調査2ー』をこのほど刊行した。遺構や遺物の写真と図、出土点数や状態の統計、分析などを収録しており、3カ所の報告書とも市立図書館で閲覧できる。

 フルスト原遺跡は石垣市大浜にある国指定史跡。中森期(13世紀末から16世紀はじめ)には、眺望のよい地形を防御に生かした屋敷囲い石積みを伴う集落だったと考えられ、島内で他に例のない規模を有する。加工された牛の骨や陶磁器が多数出土したことから、利用集団は島外との結びつきを得る手段や、牛の骨の加工技術を持っていたことが推察される。13世紀はじめから20世紀前半まで、墓地、拝所、戦争に関する付属施設などとして使われた形跡がある。

 同遺跡整備事業は1992年度に開始し、2015年度に完了。市教委はこのほど、新知見の記載を含めた看板4本を遺跡内に設置した。職員は「この機会に足を運び、地域の歴史に触れてほしい」と来訪を呼びかけている。

 『川平大兼久古墓群〜』の報告書は、川平子育て支援施設整備にあたり、18〜19年度にかけて行った同古墓群の発掘調査の成果を収録。古墓群は、17世紀末〜20世紀はじめの囲い込み岩陰墓を主体とした遺構で、一次葬、二次葬ともに確認されており、同時期の同地域の葬墓制の一端をうかがい知ることができる。

 『登野城遺跡〜』は、登野城地域でのホテル建築に伴い、2017年度から19年度にかけて実施した同遺跡発掘調査の成果を収録。遺跡は中世から近代にかけて存在した集落跡地であり、出土した埋葬人骨や歯の状態から、乳児の死亡率の高さ、生前の栄養状態の悪さなどを推察できる。

 市教委は『川平大兼久古墓群〜』を川平小中学校へ、『フルスト原遺跡〜』を大浜小学校、大浜中学校へ1冊ずつ寄贈した。


2020-06-26 09:22:39
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36527/

航海安全と豊漁を祈願 海神祭縮小、勇壮にスネー


中一組、中二組、西組による「スネー」=24日午前、石垣漁港

 「ユッカヌヒー」(旧暦5月4日)の24日、郡内各地では漁業者の航海安全と豊漁を祈願する海神祭が縮小して執り行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から郡内最大の「石垣市爬龍船競漕大会」が中止となったため、本バーリーを行う各組(東一、東二、中一、中二、西)は神事のみ。白保、フナクヤー(伊原間)、久部良(与那国)もハーリーは行わず、祈願のみとなった。細崎(小浜)と白浜(西表)では「御願バーリー」を行うなど一部縮小された形となった。

 このうち、本バーリーを行う各組は同日の早朝、それぞれの地域の御嶽や拝所にハーリー委員会の役員やこぎ手が出向いた。塩、米、供え物などを供え、神酒を飲み、無病息災と航海安全を祈願した。

 その後、東一組と東二組は八島町の登野城漁港、中一組、中二組、西組は浜崎町の石垣漁港で船をそろえる「スネー」を行った。

 「ガーン、ガーン」。こぎ手たちは鐘打ちが鳴らすハーリー鐘の音に合わせエークをさばき、ゆっくりと船を進めた。大きな円を半時計周りに描き3周。ことしの航海安全と豊漁を願った。各会場には家族や、婦人会、近くの小・中学校の児童生徒らが駆け付け、勇壮な姿を見守った。

 また、例年盛大な祝賀会もことしは縮小して開催。このうち登野城東二組ハーリー委員会では招待客は呼ばず、会員を中心に集まり、海神祭が滞りなく終了したことを祝った。

 同会の宮里清吉委員長は「何事もなく無事に済んでうれしい。海人にとってユッカヌヒーは特別な日。小さなお祝いだけでも行って航海安全を願いたい」と話した。

 このほか、白保は白保海岸、伊原間は伊原間御嶽、与那国は久部良御嶽でそれぞれ祈願。細崎は細崎漁港、白浜は白浜港で御願バーリーを行い、豊漁を願った。


2020-06-25 09:38:27
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36526/

パイン、マンゴー出荷 農家、石垣島産の味に自信


石垣島産パイン・マンゴーのゆうパック出荷が始まり、関係者が伝達して車両に積み込む=24日午前、八重山郵便局駐車場

 石垣島産パイン・マンゴーのゆうパックでの出荷が24日、始まった。新型コロナウイルスの影響による空路減便が懸念されたが、航空各社とも復便に動いており、八重山郵便局(西里博務局長)によると、例年に近い輸送力が確保できる見通し。パインで4万箱、マンゴーで1万2000箱の出荷を計画する。前年に比べマンゴーで1000箱増を見込む。

 生産者団体の石垣島ゆうパックの会(上間昇会長、5個人団体)によると、豊作で味も良い。上間会長(83)は「新型コロナが落ち着いてホッとしている。パインは梅雨の雨で糖度が心配されたが、早く明けたのでおいしく育っている」と味に自信。

 島本敏さん(38)=嵩田=は「マンゴーもことしは全体的に豊作型。冬の温度が安定し、日照も良かったので、出始めのころから味も良く色もきれいに乗っている。輸送だけが心配だった」と安堵(あんど)している。

 郵便局は午前9時から駐車場で、関係者を招いて出荷式を行い、西里局長が「甘くておいしいパインとマンゴーを全国に発信し、ゆうパックの拡大に取り組む。農家が丹精込めて育てたパイン、マンゴーを自信を持って届ける。夏の贈り物として選んでほしい」とPRした。

 中山義隆市長は「今がまさに旬。他産地に負けない高品質のパイン、マンゴーをおいしく味わえる季節。航空便も随時戻っており、万が一の場合には市が航空便を確保するので農家には安心して生産し、注文を取ってほしい」と述べ、上間会長は「島外にいる親戚や子ども、孫らに石垣島でとれたおいしいパインとマンゴーを食べさせて」と呼び掛けた。

 この後、関係者でゆうパックを伝達して車両に積み込み、拍手で出発を見送った。


2020-06-25 09:35:18
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36525/

国内での新型コロナウイルスの収束傾向を受け

 国内での新型コロナウイルスの収束傾向を受け、運休していた南ぬ島石垣空港発着の本土直行便のデイリー運航が16日の全日空の東京便で始まり、県またぎの移動が解禁された19日からは日本トランスオーシャン航空、ピーチアビエーションの東京便も復便した
外部からのウイルス移入への不安はあるが、観光客の入域で疲弊していた郡内の観光産業も一息ついている。しっかりと予防対策を行い、第2波を防ぎたい
その一方で、夏場の伝統的な祭りやイベントの中止や規模縮小が相次いでいる。24日のユッカヌヒーは、本バーリーを中止し、神事のみとしたり、地域内のみで規模を大幅に縮小しての実施となった。7、8月の豊年祭も四カ字のムラプールは、主催する新川が他字を案内せず、オンプールのみで行うことを決めた
これにならうように、大浜、平得、白保などもオンプールのみ、もしくはムラプールの一部のみを行い、余興的な部分の中止を決めている
全国的に新型コロナが収束傾向とはいえ、主催者も、開催すると「三密」は避けられず、感染リスクを排除できないことから苦渋の決断となったようだ
だが、豊年祭やハーリーなどの伝統行事は、地域の人々の精神的な支柱。楽しみにしていた人も多いことだろう。残念でならない。(下野宏一)


2020-06-25 09:31:58
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36524/

戦後75年「慰霊の日」 戦没者追悼、平和を祈る


「沖縄全戦没者追悼式」で献花する参列者ら=23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園

 【糸満】戦後75年を迎えた「慰霊の日」の23日、沖縄戦の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園広場で「沖縄全戦没者追悼式」(県、県議会主催)が開かれ、参列者161人(主催者発表)が正午の時報に合わせて黙とうし、恒久平和を祈念した。本島や八重山郡内各地の慰霊の塔でも追悼行事などが行われ、鎮魂と平和への祈りに包まれた。(2、8、9面に関連)

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、規模を縮小して開催。参列者が座るいすも間隔を空けて設置された。午前11時50分から始まった追悼式では、玉城デニー知事や県遺族連合会の宮城篤正会長らが献花台に花を手向けた。

 平和宣言で玉城知事は、県民生活に影響を及ぼしている基地負担や水質汚染などの環境問題に触れ「自然豊かな海や森を次世代に残していくために、われわれの世代が未来を見据え、責任を持って考えることが重要」と指摘。広場中央の「平和の火」を紹介し、「人類史上他に類を見ない惨禍を経験されたヒロシマ・ナガサキと平和を願う心を共有し、人類が二度と『黒い雨』や『鉄の暴風』を経験することがないよう、尊い誓いを守り続ける」と決意を述べた。うちなーぐちと英語でもあいさつした。

 宮城会長は「今日の平和と繁栄は戦没者の尊い礎の上に築かれたものであることを私たち国民は忘れてはいけない」と訴えた。

 安倍晋三首相はビデオメッセージで「戦争の惨禍を二度と繰り返さない。平和で希望に満ちあふれる世の中を実現することに不断の努力を重ねていくことを改めてみ霊に誓う」と述べ、基地負担については「沖縄の方々には永きにわたり大きな負担を担っていただいている。基地負担の軽減に向け、一つ一つ確実に結果を出していく」と強調した。松井一實広島市長、田上富久長崎市長、中満泉国際連合事務次長・軍縮担当上級代表もビデオメッセージを寄せた。

 首里高校3年の騠良朱香音さんは平和の詩「あなたがあの時」を朗読した。


2020-06-24 09:26:53
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36523/

慰霊の日 不戦誓い全戦没者追悼


追悼の言葉で「沖縄戦の記憶を記録に」と訴える県遺族連合会八重山支部の喜友名盛允支部長=23日午後、八重守之塔

 石垣市全戦没者追悼式・平和祈念式(石垣市主催)は23日午後4時から、バンナ公園南口の八重守之塔で行われた。例年約300人規模だが、ことしは案内した各団体の代表30人。中山義隆市長は「このような状況だからこそ、市民一人一人が全戦没者の御霊に心から哀悼のまことをささげ、世界の恒久平和の実現にまい進する」と平和宣言を行った。

 式には各小中学校の代表を案内しているが、今回は「平和を考える作文」中学生の部最優秀賞の南孝之輔君(石垣第二1年)と高校生の部最優秀賞の南慎之輔君(八重山高校1年)の2人のみ。作文を朗読した。

 孝之輔君は「今を生きていることが幸せだと気付かないで生きている人もいるように思う。そういう人たちに早く気付いてほしい」と語り掛けた。

 慎之輔君は、この時期に故・曽祖母と平和について語り合ってきた思い出を紹介、「これからは私たちが、次の世代へと平和について聞いたことや考えたことをしっかりと伝えていくからね。ひいばあちゃん」と結んだ。

 県遺族連合会八重山支部の喜友名盛允支部長(76)は「戦争体験者が減少して沖縄戦の実相を語れる人が少なくなり、さびしい思いがする。沖縄戦の実態の記憶を記録として後世に残していくことが大切だ。不戦を誓い、命の尊さを後世に伝えていくことが御霊の慰めになる」と述べた。

 平和宣言で中山市長は「戦争はいかなる理由を持ってしても決して正当化できるものではない。戦争を過去の歴史として受け止めるのではなく、しっかりと記憶にとどめ、二度と繰り返さないという誓いを胸に刻まなければならない」と呼び掛けた。

 県八重山事務所の宜野座葵所長が玉城デニー知事の追悼の言葉を代読。この後、各団体の代表が献花を行った。式に先立ち、表千家不白流県支部八重山の会員が全戦没者に茶を供えた。


2020-06-24 09:25:23
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36522/

石垣市議会に提案された…

 石垣市議会に提案された尖閣諸島の字名を「字登野城」から「字登野城尖閣」に変更する議案
近隣国との緊張悪化を招くのではないかと懸念された注目の採決は、与野党が対立したものの与党らの「他国に配慮する必要はない」との討論をへて賛成多数(13対8)で可決された
議案は当局が現字名では一見して「尖閣」と分からないため、石垣島の「登野城」との違いを明確にし、行政事務手続きの効率化を図る必要があるとして6月定例議会に提案した
事務手続きの効率化などが目的の変更については、市尖閣諸島字名変更検討委員会で石垣市から意見を求められた専門家が「事務処理上の効率化のために、という点で変更を急ぐ必要はない」と助言していたことが本紙報道(19日付1面)で分かった。委員からは、国際的な影響を懸念する声が出ていたことも判明した
変更案の可決に中山義隆市長は「政治的な意図はない」と強調しているが、現実的にそういう役割を果たしている。領海侵犯を踏まえて中国をけん制する意味があると台湾政府に伝えたとの報道にも「私の口からコメントはない」と否定しなかった
今回の可決に中国と台湾がすかざず反発。尖閣いまだ波高しの状況である。石垣市の未来像に市民が不安を抱くようなことがあってはならない。(鬚川修)


2020-06-24 09:24:24
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36521/

「字登野城尖閣」変更を可決 真っ向対立も与党賛成多数


尖閣諸島の字名を変更する議案に起立して賛成する与党議員ら=22日午前、本会議場

 石垣市議会(平良秀之議長)は22日、6月定例会最終本会議で、尖閣諸島の字名を「字登野城」から「字登野城尖閣」に変更する議案を与党らの賛成多数(13対8)で可決した。台湾では反発の声が挙がっており、関係悪化が懸念されるが、中山義隆市長は取材に「これまでの長い信頼関係がある」と述べ、影響はないとの認識を示した。10月1日に施行される。( 面に関連)

 市は今月9日、現字名では一見して「尖閣」と分からないため、石垣島の「登野城」との違いを明確にし、行政事務手続きの効率化を図る必要があるとして提案。尖閣5島の名称を表記する小字と、2390〜2394と連続する地番に変更はない。市は今後、市民課、税務課でシステムを改修し、本籍者(76人)に通知を行う。本籍の変更は市の職権で可能と言う。

 一方、台湾では11日、北東部の宜蘭県議会が同諸島の名称変更を議決するなど、反発する動きが出ている。

 本会議では、討論で「メリットよりデメリットのほうがいい」、「他国に配慮する必要はない」などと与野党が真っ向から対立、怒号や罵声も飛び交った。

 野党は「クロマグロの漁獲枠を台湾から譲ってもらった。漁業者は波風を立ててもらいたくないと言っている。影響が大きすぎる」(宮良操氏)、「変えなくても支障はない。台湾との友好関係がおかしくなる」(長浜信夫氏)、「市長が総合的に判断したとする根拠、市議会の決議は領土問題に言及して政治的。今回も政治的な提案だ」(内原英聡氏)、「事務の効率化と言うが、先方は違う取り方をする。なぜ今か」(新垣重雄氏)、「市民の利益を考えるとデメリットが多い」(大濱明彦氏)と主張。

 与党は「字名を変更してもしなくても中国公船で領海侵犯を繰り返しており、一触即発の状態だ。字名変更によって先人が生活した跡を残すべきだ」(仲間均氏)、「我が国の主権の問題。他国に配慮する必要はない」「尖閣をめぐる紛争、トラブルの火種にしてはいけないが、今回の変更は行政事務手続きの効率化のみ。国境の問題と絡めてはいけない」(石垣達也氏)「中国は尖閣を領土と言い始めているため、立場をはっきりして意見を言わなければならない」(友寄永三氏)と訴えた。


2020-06-23 09:19:02
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36520/

沖縄戦後75年 「平和の尊さ胸に」


6月23日は沖縄戦終結から75年の節目を迎えるが、新型コロナウイルス感染症の影響で追悼式は縮小される=22日午後、八重山戦争マラリア犠牲者慰霊之碑

 沖縄は23日、「慰霊の日」を迎える。沖縄戦の終結から75年。八重山3市町では6251人(平和の礎刻銘者数)が犠牲になっている。八重山郡内各地でも追悼式が行われているが、ことしは新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模が縮小される。参列者を案内者のみに限定し、児童生徒の参列もない。3市町では「正午のサイレンに合わせて黙とうし、戦争の悲惨さと平和の尊さを胸に刻んでほしい」(中山義隆市長)と呼び掛けている。

 石垣市は午後3時から八重山戦争マラリア犠牲者慰霊之碑で八重山戦争マラリア犠牲者追悼式、午後4時から八重守之塔で石垣市全戦没者追悼式並びに平和祈念式、竹富町は午前9時から竹富島・町出身者慰霊の塔で第59回町戦没者追悼式、与那国町は正午から与那国小学校・平和の塔で町戦没者追悼式をそれぞれ行う。

 平和の礎に刻銘されている戦没者数は6月時点で石垣市4405人、竹富町1145人、与那国町701人。このうち軍命による強制疎開でマラリアに罹患(りかん)、死亡した住民は3600人余りにのぼる。

 八重山戦争マラリア遺族会(佐久勲会長)の田本徹顧問(82)は毎年、追悼式で鎮魂歌を歌い、御霊を慰めているが、ことしは新型コロナウイルスの影響でそれがかなわない。

 「慰霊の日は戦争を二度と繰り返さないこと改めて確認し、恒久平和を発信するための日。ことしは新型コロナの影響に伴い、小学校での戦争体験講話や平和コンサートも中止になった。子どもたちに戦争の悲惨さを伝え、世界平和の大切さをつないでいくことが戦争マラリアから生き残った私たちの使命」と話す。

 与那国町の追悼式では毎年、町内各小中学校の全児童生徒が参列し、折り鶴の献納や平和の詩の朗読などを行ってきた。

 

【映像で平和学習

 各校では戦争体験者の減少で講話が開けない状況にあり、過去に収録した映像を授業で放映している。

 教育関係者は「空爆など島で起きた戦争被害を知らない子もいる。学校現場できちんと戦争の歴史を伝えなければならい」と痛感。「ことしの追悼式に子どもたちは参加できない。参加するとしないとでは、慰霊の日が何のためにあるのか受け取り方が変わってくると思う」と戦争の風化を危惧する。


2020-06-23 09:14:58
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36519/

鎮魂の月である。戦後75年の節目ながら、…

 鎮魂の月である。戦後75年の節目ながら、コロナ禍で戦没者追悼式が規模縮小となった。正午のサイレンに合わせて祈ろう。島々に平和が未来永劫続きますように
鎮魂の月はまた、戦争の記憶の継承について考える月でもある。人生百年時代というけれど、身をもって体験した人が年々減っていく現実
幸い、「八重山を学ぶ-八重山の自然・歴史・文化-」などの良書があり、戦禍の記憶と教訓を記録している。歴史に学べば、戦争の惨禍や戦争マラリアの不条理が、私たちが暮らすこの島々で現実にあったかを知ることができる
若い頃、貴重な経験をした。石垣市史編集室発刊の「市民の戦時戦後体験記録」の聞き取り採録である。体験を直接お聞きして記録し、原稿にして本人に確認する。何度も通う
なかにおひとり、家族の非業の死について、あふれる涙と長い沈黙で語りきれない方があった。人には言葉にできない深い悲しみ、癒えることない心の傷があることを知らされた。胸の痛みを覚えた
親世代あるいは祖父母世代から戦争の記憶を伝え聞く時間は、そんなに残されていない。戦後生まれが人口の8割余を占める今、体験のない世代が後に続く世代へ何を伝えてゆくか、どう伝えるか。重い課題である。できることからはじめるしかない。(慶田盛伸)


2020-06-23 09:13:46
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36518/

竹富町長選 西大舛氏が出馬会見


2期目へ意気込みを述べる西大舛騠旬氏(中央)=21日午後、南の美ら花ホテルミヤヒラ

 8月16日投票・翌日開票の竹富町長選挙で2期目を目指す現職の西大舛騠旬氏(72)は21日午後、石垣市内のホテルで出馬会見を開き、新型コロナウイルス感染症への対策を主軸に掲げ「見えないウイルスとの戦いが重要になる。同時に竹富町の第5次基本構想・9次基本計画を実行し、町民皆さんと一緒にさらなる竹富町の礎をつくっていきたい」と決意を語った。役場庁舎の西表島大原移転については「私が2期目に当選するならば、さっそく取り掛かり西表庁舎を造る」と明言した。

 政策には新型コロナ対策を重点に置く予定。「竹富町の方向性を決めるポイントになる。各島には船でしか渡れないので、うまくコロナと付き合いながら行政を運営する必要がある」と述べた。今後の町発展へ現状と課題を踏まえ、施策の基本方針や具体的な施策・事業の実行にも取り組む。

 役場移転問題では、必要な海上交通網整備について「最も大事になる」と位置づけ、「どうしてもしないといけない。竹富町の大きな課題だと思うが、果敢に取り組む」と意気込んだ。

 会見に同席した大久英助後援会長は「町長の功績を特に上げるとすればコロナ対策。観光客の来訪で各島において感染が心配されたが、定期船の停止などが功を奏し町内で感染者は発生していない。町民への一律10万円給付も早く、多くの町民が喜んでいる」と評価した。

 会見には、竹富町議7人、石垣市議8人のほか、西大舛氏の支持者ら計30人以上が出席。西銘恒三郎衆院議員、大浜一郎県議、中山義隆石垣市長があいさつした。外間守吉与那国町長や与那国町議ら7人は航空機トラブルのため欠席した。


2020-06-22 10:15:43
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36517/

移動自粛解除 観光地の活気徐々に


土産物を選ぶ観光客ら=21日午後、ユーグレナモール

 都道府県をまたぐ移動自粛が解除され、航空各社が石垣島と関東、関西を結ぶ路線を通常運航に戻した19日以降、川平湾の駐車場にはレンタカーが並び、県外からの観光客が土産店を訪れるなど、市内の観光地にも活気が戻りつつある。

 ユーグレナモールでお土産を販売する「おみやげ市場島のおみやげ館」の上原幸子店長(65)は、「通常の30%くらいのお客が入り始めている。6月に入ったころの10%台と比べたら、実感的には、回復は早いと思う」と話し、「沖縄本島からキャンペーンを利用してくるお客さんも増えた。石垣島のことを知ってもらう機会になってよかった」と前向きな姿勢。

 都内から息子の結婚式に参加するため来島した馬場本正也さん(61)は、「昨年から予定していたけれど、コロナのことがあったから本当に行けるのか、最後まで分からなかった。19日に都道府県をまたぐ移動の解除が発表され、来島を決めた」と話した。 

 観光地で働く人の中には、「マスクをしていない観光客が多い。石垣島の暑さに慣れていない人も多いと思うけど、バッグに入っているなら着けてほしい」と第2波のまん延を警戒する声も。

 川平公園茶屋の岸本亮代表は、「活気は戻ってきたが、まだまだ、例年の半分くらい。いつもならてんてこまいの店内も、今日は客がまばら」と語った。


2020-06-22 10:12:48
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36516/

石垣市は先月中旬、避難所での新型コロナ…

 石垣市は先月中旬、避難所での新型コロナウイルス対策についてシミュレーションを行った。内部では避難者同士の距離を取る工夫をしたという(5月24日付本紙8面)
台風1号が八重山をうかがっていたころの予行演習である。台風は八重山に接近する前に熱帯低気圧に変わり、避難所の開設方法を検討する好機となったようだ
今月8日の大雨では、市は避難所の開設をめぐって難しい判断を迫られている。避難所は開設したが、避難所へ移動することによって危険が高まると判断し、広報は行わなかった(21日付本紙8面)。避難所へ向かう行為自体が危険を招きかねないジレンマ。経験のない大雨を前に人びとの安全をいかに守るか
八重山には明和大津波の経験がある。1月発刊の後藤和久・島袋綾野編「最新科学が明かす明和大津波」(南山舎)を読むと、1771年の大津波がどこで発生し、どう伝わっていったかについては今も論議が続いていることが分かる
本書は津波への備えについても一章を割き、観光客の避難誘導では啓発活動を検討するよう提言している。この点は台風と大雨にも当てはまる
八重山にかつてのようなにぎわいが再来するかは見通せない。そんな時こそ、観光地としての責務を再確認するいいタイミングかもしれない。(松田良孝)


2020-06-22 10:11:10
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36515/

与那国町 農業者用住宅、7月着工


農林水産新規就業者用定住型住宅のパース図。1棟3戸の2LDK(同町提供)

 農業新規就農者のIターンやUターンを受け入れる環境づくりの一環として、与那国町が農林水産新規就業者用定住型住宅確保事業を進めている。今年度は同町祖納地区に1棟3戸の住宅を整備する。工期は7月18日から来年1月13日まで。来年度4月の供用開始を目指す。

 同事業は内閣府の沖縄離島活性化推進事業。同住宅事業費は建築で8569万円、国の8割補助事業となる。電気・機械工事の入札は6月末に発注予定。

 与那国町では農業・漁業に新規就農しても住宅数が不足していることで、定住につながりにくい課題がある。同事業では島外の新規就農者を受け入れる住宅を整備する。入居は最大3年間と制限がある。家賃は未定。

 住宅は鉄筋コンクリート造平屋建て。敷地面積518・1平方㍍、延べ床面積196・2平方㍍で住宅は2LDK。場所は与那国町中学校の西側。19年度事業だったが入札不調になり、今年度に繰り越され、6月定例会で請負契約が承認された。

 産業振興課の小島重喜課長は「農業をしたくても住む場所がないと来島できない。整備してIターンUターンの担い手を探したい」と話した。

 同事業で整備した漁業者用住宅は昨年10月に完成し現在、1棟3戸に3世帯が入居している。農業者用の住宅整備で同事業は終了する。


2020-06-21 09:34:45
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36514/

こども博物館開講


第1回授業に耳を傾ける参加者ら=20日午後、結い心センター1階研修室

 石垣市立八重山博物館(砂川栄秀館長)が主催し、市内の小学5年生が八重山の歴史や文化、自然を学ぶ「こども博物館教室」の開講式と第1回講座が20日午前、結い心センター1階研修室で行われ、35人が受講した。同教室は、年間を通して8回の講座開催を予定している。開講式後の第1回講座では、元学芸館長の石垣博孝講師から、「八重山の年中行事」として豊年祭や旧盆のアンガマなどを学んだ。

 1983年から行われている同教室は、郷土に対する誇りと愛を高めることが目的。これまでに2000人近くの子どもたちが受講している。今回は、気象台見学や焼き物教室、野鳥観察、石垣島で自生する植物を原料とした修了証作りなどの講座を行う予定。

 第38期生として同教室へ参加した登野城小の河手侑士君(10)は、「お姉ちゃんたちが参加しているのを見て、来たいと思った。八重山の自然などを学びたい」と講座に期待。

 石垣小の斎藤和花さん(10)は、「学校で配られたものをみて、やってみたいと思った。石垣にはたくさんの行事があるから、見に行くときに学んだことを生かしたい」と目を輝かせた。

 砂川館長は、「受講される皆さんと講師の方々の協力があってできること。8回すべての講座を受講してくださいね」と激励。宮城光平学芸員は、「この機会に、学芸員とも仲良くなって、博物館にもぜひ足を運んでください」と呼び掛けた。

 例年45人の参加者を受け入れている同教室だが、ことしは新型コロナ対策で参加者を35人に縮小。例年博物館内で行う開講式も、十分なスペースが取れる同センターに場所を移した。


2020-06-21 09:33:41
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36513/

定期活動日を決める…

 定期活動日を決める。参加は無理強いしない。この二つはボランテイァや同好会を長く続けるための大事な要素。それに入退、再入退会の自由があれば尚いい。しばらくの間休んでも、いつかまた一緒に活動できると思えば仕事をしていても楽な気持ちでいられる
国道ヤラブ並木(約8㌔)の若枝摘みボランテイァは、大浜中の同窓生有志と八重山ライオンズクラブの会員が毎月15日のスタートで早起き作業に精出している。1日2時間、1週間ほど、都合の付く人が率参加し汗を流している
今年4月から在職中の勤務多忙を理由に活動から離れていた方が、退職を契機に第2の人生の健康増進の一助にしたいと復帰している。若手が加わると作業もはかどり予定時間の短縮につながっている
さて6月、ヤラブ並木は一斉に花が咲き道路に白い花弁を散らしている。花が終わると実が熟し落下、こちらは大量に歩道を覆う。この実は丸くて固い、踏むとすべるので拾う作業が必要だ。梅雨で水分を得た植栽の雑草もよく伸びている。こちらの刈り込み作業も急務
ただ、すべてボランテイァでという訳にもいかぬ。となると管理者の八重山土木事務所の出番
県の八重山事務所を訪ねてみようかな。でも嫌な予感。管理費が少ないのか事務所周辺は山嵐同然。(仲間清隆)


2020-06-21 09:32:51
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36512/

石垣庁舎工事議案を可決 年度内着工、23年度開庁


竹富町役場石垣庁舎工事委託契約で賛成6人が起立し議案が可決した=19日午前、議場(沖縄銀行八重山支店2階)

 6月竹富町定例議会の最終本会議が19日行われ、竹富町役場石垣庁舎工事委託契約に関する議案が、採決の結果、賛成6、反対5の賛成多数で可決された。討論では、庁舎機能がもたらす町民サービスへの有益性を強調する賛成意見と規模の大きさや事業費30億円余に加え住民への説明不足を指摘した反対意見で割れた。町は今後、大和リース㈱と本契約を結び、ことし11月までに実施設計を完了させ、県と協議し事業費にかかる起債部分が12月に確定すれば、住民説明会を開き、町民に説明することにしている。着工は年度内、開庁は2023年度を予定している。

 賛成討論で大久研一氏=小浜島=は、役場建設のあり方有識者検討委員会が提言した海上交通網整備など西表島大原移転の前提条件に触れ、「旧本庁舎からの危険回避と町民サービス向上、全町民の利便性確保を大前提に執行部から丁寧な説明を受け、議会で議論を深めてきた」と十分に議論してきたことを強調。また「去る3月定例会の一般会計補正予算で庁舎整備費30億6350万円の債務負担行為が全会一致で可決されている」と事業費の正当性を示した。

 山下義雄氏=西表干立=は、入居する関係機関や石垣港離島ターミナルと距離が近いことを挙げ、「今までになかったさまざまな行政サービスが多くの町民に利用されることは、画期的で大きな利便性と利益享受につながる」と賛成。

 反対討論をした山盛力氏=西表豊原=は「延べ床面積4702平方㍍、事業費30億円余の予算に町民は驚きと怒りを示している。役場職員のための庁舎建設にしか見えない」。渡久山康秀氏=西表中野=は「詳細な財源が明確に提示されていない。町民をないがしろにしている」、宮良道子氏=黒島=は「町民への説明がない。順序としては材料を基に町民へ説明し、町民の意見を反映させ再度上程することが望ましい」とそれぞれ反対の意思を示し、議案の取り下げを求めた。

 採決では大久、山下、三盛克美、上盛政秀、仲里俊一、加屋本真一の6氏が賛成、山盛、渡久山、宮良、大浜修、那根操の5氏が反対した。

 これまで石垣庁舎整備について建設的な意見を述べていた那根氏は、閉会後、反対に回った理由を「石垣庁舎を造るのに問題はないが、豪華すぎる規模と予算面で反対した」とした。


2020-06-20 09:44:21
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36510/

羽田―石垣線71日ぶり再開 県またぐ移動解禁


運航再開した羽田―石垣線に乗って南ぬ島石垣空港に到着した観光客ら=19日午前、同所

 新型コロナウイルス感染防止のために国が要請していた「県をまたぐ移動」が全国的に解禁された19日、日本トランスオーシャン航空㈱(JTA)・琉球エアコミューター(RAC)石垣空港所(玉城力所長)は、羽田―石垣線を71日ぶりに再開、1日2往復4便の通常運行に戻した。

 初便のJTA071便は、搭乗率100%、113人を乗せ、午前9時55分着に南ぬ島石垣空港へ到着。職員らが「おーりとーり石垣島へ」と横断幕を広げ、おかしや魔よけのサンなどを詰めたギフトを乗客へ配布した。

 毎年3回は八重山に来るという千葉県の50代夫婦は、ゴールデンウイークの来島を延期し、同日が今年初の旅行となった。夫は「ようやくという気持ち。八重山で釣りをするのが毎年の楽しみ」と喜びつつ「石垣は病床数が少ないなどの事情も聞き及んでいる。地元の人に迷惑をかけないよう、感染予防に十分注意する」と話した。

 同社によると、同便の7月末までの予約率は19日現在、40〜50%で推移している。同社は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ことし4月8日に同線を減便、同20日から運休に。6月末まで機内での社会的距離確保のために3列席の中央席を空けるほか、職員らのマスクやフェースシールド着用、機内飲料はパックで提供するなどの予防策を続ける。

 玉城所長は「感染予防をしっかり行い安心安全な空の旅を提供しながら、観光業界の一員として地域経済に対する責務を果たしたい」と語った。


2020-06-20 09:44:10
http://www.y-mainichi.co.jp/news/36511/

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